梅の花咲く頃

2020年2月23日(日)はれ

 

先日、ウクレレ教室の帰りに、私が住むマンションのエントランスの前の一本の

梅の木に梅の花が咲いていた。今年は暖かせいか花びらが去年に比べしっかりとしていた。

昨年の丁度同じころ、あの方(女性)がこの梅の花を見ていた。月明りががあの方の横顔を淋しく映しだしていた。私は、あの方の肩を軽くたた「今晩は」と声をかけた。そして元気付けるつもりで「もうすぐ春が来ますね」言った。あの方は「賑やかになりまね」と応えた。

 

私が、あの方を見かけたのは、もう10数年まえのなる。見かけたときから脳梗塞を患ったか片足が不自由で手も曲がり歩くの不自由されていた。

おしゃれな方でベージュのパンツに同じベージュのショートジャケトと

仕立ての良い服を着て、オリーブグリーンのときもり、いつも上品な

装いをしていた。最初に見かけたころはまだ若かった(30代だろう)から杖も使わず歩いていたが、最近は杖を使うようになり、歩くにも不自由さが増して来たように

見える。

 

 

私の妻も、若くして下肢機能障害を患い、杖なしで歩いていたのが、杖を使い、今は

車椅子を使うようになった。

 

2年ほど前から同じマンションの同居人ということで、特に私が、妻が買い物に行けないために、スーパーなどによく買い物に行くので、たびたび顔を合わせる機会が

多く挨拶をするようになった。また、妻が障碍者だと知っているのか割合と親しく

話してくれる。

 

私に娘と同じくらいの年頃なので、雨の日などどのようにしてお勤めに行っているのか

心を痛める。私が見かけるときはいつも一人るなので、どなたかの手助けがあるのかなど考える。

 

美しい方だけに、もし病を患わなければ、また違った生活をお送ることができたのに・・・・

私の妻を見ていると、走りたかろうに、飛び上がりたかろうに、と思う

 

あの方がもし一人で生活しているとしたら、素敵な巡り逢いがありますように

と祈る。

                        以上